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2026年10月05日

みなし役員に対する退職金

経営者が生涯現役で仕事を続ける場合、退職金の支払を受けるタイミングに注意が必要です。

形式だけの分掌変更は退職所得とならない

役員が退任して退職金を受領した後、非常勤役員や監査役となり、報酬を50%以上減額で退職金とする扱いは、あくまで形式要件にすぎません。
退任後も会社で実質的に「経営上主要な地位を占めていると認められる者」に該当する場合は、退職金は退職給与として取り扱わないことも通達には記載されています。

みなし役員の退職金も退職所得とならない

会社法の役員は取締役、監査役等ですが、法人税法の役員は会社法上の役員よりも範囲が広く定義されており、使用人以外の者でその法人の経営に従事している者も役員に含まれます。
これを「みなし役員」と呼び、法人税では会社法上の役員と同様、役員給与の扱いとなります。
役員が会社を退職して退職金を受給し、退職後は役員でも使用人でもない立場で後継者に助言する場合、実質的に経営に従事していると認められる者は、法人税法上の「みなし役員」となり、退職した扱いとならないため、受給した退職金は退職給与として扱われず、役員給与として課税されることになります。

国税不服審判所の裁決事例

国税不服審判所の裁決(令和2年12月15日)では、会社を退職した旧役員が退職後も「みなし役員」として経営への実質的な関与をしていたか否かについて、以下の点が検討されました。
① 経営会議への出席と指示命令
② 経営会議以外での指示命令
③ 金融機関等との交渉
④ 新規事業の決定等
この事案では旧役員の退職後に経営に関与した客観的な証拠が認められず、退職金として認められました。
反対に審理内容から退職後も旧役員が事業方針や人事、取引先や銀行との折衝等で意思決定に関与した場合、退職金として認められない扱いとなることが明らかになったといえます。

生涯現役の場合は死亡退職金をもらう

生涯現役で働く場合は、従前どおり役員報酬を受け、後継者の経営をサポートし、現場で若手社員に技術を教えることもできます。
退職金は生前ではなく、死亡時に受給し、みなし相続財産として相続税非課税の適用を受けることも検討できます。

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