2026年09月04日
印紙税法には「継続的取引の基本となる契約書」という文書が定められています。
契約当事者間で、何度も繰り返される取引の共通ルール(単価や納品方法など)を定めた契約書のことです。
取引ごとに交渉や作成を行う手間が省け、「単価」や「数量」などを決めるだけで、個別発注をスピーディに進めることができます。
この契約書には、契約期間が3か月以内で、更新の定めがないものを除き、1通4,000円の印紙を貼付する必要があります。
この「継続的取引の基本となる契約書」には、次の5つの書類があります。
・営業者間契約書
・代理店契約書
・銀行取引約定書
・信用取引口座設定約諾書
・保険特約書
実務では、「営業者間契約書」を目にする機会が多々あります。売買取引基本契約書、特約店契約書などが具体例となります。
次の4つの要件に該当する契約書は、「営業者間契約書」に該当します。
⑴ 営業者間における契約
営業者(会社や自営業者)との間で締結された契約であること。
⑵ 継続的な取引対象の限定
「売買」「売買の委託」「運送」「運送取扱い」又は「請負」の取引のうち、複数回の取引を継続的に行うための契約であること。
⑶ 共通する取引条件
「目的物の種類」「取扱数量」「対価の支払方法」「債務不履行の場合の方法」又は「再販売価格」のうち、いずれかの事項の定めがあること(「別途、協議する」などの抽象的な表現は、これに当てはまりません)。
⑷ 電気・ガス供給契約の除外
電気又はガス供給契約でないこと。
「個別発注書があれば、基本契約書には印紙を貼らなくていい」と考えてはいけません。
税務調査では、本来の印紙税の3倍(又は1.1倍)の過怠税が科されます。
また、基本契約と個別契約の内容が異なる場合、「後法優先」により成立時期が遅い個別契約が優先されます。
基本契約に両者の優先関係を記載すると良いでしょう。